ようやく読み終えた福井晴敏の「(オペレーション)Op.ローズダスト」。
「東京でネット財閥を標的にした連続爆弾テロが発生。プロフェッショナル集団と思しきテログループの背後にはカルト教団?それとも北朝鮮か?公安警察の並河警部補と防衛庁の丹原三曹が調査に乗り出す」という筋書きで始まるいつもの福井節(中年親父と、心に傷を持った若い工作員)であります。
単行本化されたのは2006年にもかかわらず、北朝鮮問題を絡めたストーリー展開が読めば読むほどタイムリー。
それにしても、ここんとこの北朝鮮ミサイル発射問題では「飛翔体」ってまた変な言い換えを始めているな。
「飛翔体」て…
はっきり「ミサイル」て言わんかい!
「ミサイルを飛翔体って言い換えたら何だか危ないものじゃないような気がするし、問題を先送りにしてのほほんとしていられるし。
9条護持?改正?考えるのも面倒です。」
まさにその日本人全体にうっすら漂う思考停止を突いてくるオペレーション・ローズダスト。
排外的な右傾化より、無責任な平和主義の左傾化より、もっと危険かもしれない思考停止。
「亡国のイージス」も、根底のテーマは同じやと思う。
このままじゃ本当にローズダストが現れるかもしれんよなぁ。
(ちなみに、亡国のイージスを読んだ事がない人はこちらのOp.ローズダストを先に読んだ方がいいと思う。)
合掌
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